WATCH & STYLE COLLECTION アイコン
WATCH & STYLE COLLECTION

時計・ジュエリー・ファッションを通じて、時代を超えて受け継がれる美しさと魅力を紹介するコレクションサイト。

EURO VINTAGE / MEN’S STYLE HISTORY

欧米の着こなしで読む、
100年のメンズスタイル。

服の名前だけでなく、着丈、パンツの幅、靴までのつながりを見る。英国・フランス・イタリア・アメリカを中心に、1920年代から2020年代の54スタイルと全身写真をたどり、自分のコレクションで楽しむ一着につなげます。

11年代54スタイルTAILORING / WORK / MILITARY / MUSIC / STREET
TOP › EURO VINTAGE › 年代別メンズスタイル

FIND YOUR STYLE

10のスタイルから、年代をたどる。

起源・全盛期・再流行は異なります。ここでは特徴が分かりやすい年代に配置しています。

54スタイルの目次を開く
見る順番は、肩 → 腰 → 裾 → 靴。
年代は流行を整理するための目安で、誕生年や唯一の流行を示すものではありません。「今取り入れるなら」は現代向けの組み合わせ提案です。写真に写る服の銘柄は、確認できない場合は特定していません。記録写真、博物館の実物資料、後年の着こなし例は画像の直下で区別しています。
1920s

スーツから、スポーツへ

整ったウエスト位置と、ゆとりのある脚線。日常のスーツに加え、大学生活やゴルフなどの余暇から新しい着こなしが育った。

1925年、スーツ姿の男性が鏡の前に立つ。上着から革靴まで写る。
当時の写真 / 1925鏡に映るスーツの全身像

上着の腰の絞り、まっすぐ落ちるパンツ、靴に触れる裾。後ろ姿と鏡に映る正面を一度に見比べられる。

Gordon Burt (photographer) / Wikimedia Commons・原典 / Public domain
画像はトリミングせず表示。
STYLE 01 / 1920s

スリーピース

テーラードの基本を、腰位置と縦の線から読む。

上半身
ジャケット+ベスト+襟付きシャツ
パンツ
ハイウエストのストレート
足元
外羽根または内羽根の革靴
今取り入れるなら
ベストとパンツの間を開けず、上半身を短く見せる。
STYLE 02 / 1920s

オックスフォード・バッグス

裾幅の広さが主役になる、学生文化と結びついたスタイル。

上半身
短めのジャケット/ニット
パンツ
幅広のウールトラウザーズ
足元
丸みのある革靴
今取り入れるなら
パンツの量感に靴のボリュームを合わせる。
STYLE 03 / 1920s

ゴルフ/プラスフォアーズ

スポーツ由来の短いパンツで、膝下まで装いを設計する。

上半身
ニット+シャツ+ベスト
パンツ
膝下丈のプラスフォアーズ
足元
革靴+長いソックス
今取り入れるなら
ソックスを含めて配色。帽子は小さめにまとめる。
STYLE 04 / 1920s

カレッジ・ニット

かっちりした服に、柔らかな編み地を加える。

上半身
Vネックニット/カーディガン
パンツ
タック入りのウールパンツ
足元
レースアップの革靴
今取り入れるなら
ニットの裾を腰付近で止め、脚の長さを出す。
STYLE 05 / 1920s

ブリティッシュトラッド

英国の仕立て、カントリー服、実用的なコートを土台にした装い。起源は1920年代以前にさかのぼる。

上半身
構築的なジャケット+シャツ+タイ
パンツ
クリース入りのウールトラウザーズ
足元
オックスフォード/ブローグ
今取り入れるなら
肩から腰を整え、パンツをまっすぐ落とす。茶系の質感はカントリー、濃色のスーツは都会の方向。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1920–1929

目次へ戻る ↑
1930s

ゆとりを、エレガンスに

胸の立体感、絞った腰、流れるようなパンツ。映画の装いと、ワークや飛行服の実用性が、それぞれ異なる男性像を見せる。

帽子、ネクタイ、ジャケット、太めのパンツ、革靴を着用した男性の全身。
当時の写真 / 1930年代頃帽子から革靴まで、スーツの輪郭

肩から腰へ絞る上着と、太さを残したパンツ。ベストやタイだけでなく、パンツの股上と裾の長さに注目する。

Terren / Wikimedia Commons・原典 / CC BY 2.0
画像はトリミングせず表示。
STYLE 06 / 1930s

ドレープ・スーツ

胸に余裕を持たせ、腰から下へ滑らかにつなぐ。

上半身
幅のあるラペルのジャケット
パンツ
深い股上のタックパンツ
足元
磨いた革靴
今取り入れるなら
肩を広く、腰を細く見せる逆三角形。
STYLE 07 / 1930s

ハリウッド・リゾート

軽い色と開いた襟で、スーツ以外の上品さを作る。

上半身
開襟シャツ/薄手ニット
パンツ
明るい色のゆったりしたパンツ
足元
白系の革靴/ローファー
今取り入れるなら
シャツをタックインし、腰位置を上げる。
STYLE 08 / 1930s

ワーク・デニム

作業着の厚い生地と素直な形を楽しむ。

上半身
カバーオール+シャンブレー
パンツ
ストレートのデニム
足元
ワークブーツ
今取り入れるなら
上着とパンツの両方に余裕を持たせる。
STYLE 09 / 1930s

アビエーター

飛行服の機能から、短丈アウターを考える。

上半身
レザーのフライトジャケット
パンツ
太めのチノ/ウールパンツ
足元
レースアップブーツ
今取り入れるなら
腰丈の革と、太いパンツで上下に強弱を付ける。
STYLE 10 / 1930s

ブリティッシュ・カントリー

ツイードやウールの表情を、屋外の実用服とつなぐ。

上半身
ツイードジャケット/ワックスコート
パンツ
コーデュロイ/太めのウールパンツ
足元
ブローグ/レザーブーツ
今取り入れるなら
上着の重さに合わせてパンツと靴にも厚みを。カーキ、茶、生成りでまとめる。

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1930–1939

目次へ戻る ↑
1940s

実用服が、街へ出る

戦時の衣服制限、軍服、労働着。必要から生まれた服と、量感で存在を示すズート・スーツを、異なる文脈として見比べる。

1948年のメンズファッション。ジャケットを着た男性モデルの全身。
当時の写真 / 1948ジャケットとスラックスの組み合わせ

ジャケットの丈とパンツ幅を比較。明暗の違う上下を組み合わせても、脚の線と革靴を整えることでまとまって見える。

Los Angeles Times / Wikimedia Commons・原典 / CC BY 4.0
画像はトリミングせず表示。
帽子とトレンチコートを着た男性が街を歩く全身写真。
当時の写真 / 1945〜1955年頃トレンチコートを、足元まで読む

膝付近のコート丈から、パンツの裾と革靴がのぞく。コートを主役にしても、下半身の線を消さない着方。撮影年代には幅がある。

Erik Holmén / Wikimedia Commons・原典 / CC BY 4.0
画像はトリミングせず表示。
STYLE 11 / 1940s

ユーティリティ・スーツ

装飾を抑えた服を、端正な着丈で整える。

上半身
シンプルなシングルジャケット
パンツ
直線的なウールパンツ
足元
黒または茶の革靴
今取り入れるなら
飾りより肩幅・袖丈・裾丈を合わせる。
STYLE 12 / 1940s

ミリタリー・フィールド

ポケットや丈夫な素材を街の服に読み替える。

上半身
フィールドジャケット+無地シャツ
パンツ
オリーブ系のゆったりしたパンツ
足元
レザーブーツ
今取り入れるなら
色数を絞り、全身が重ければ裾を少し上げる。
STYLE 13 / 1940s

ワークウェア

重ね着を支える、箱型の上着と太い脚線。

上半身
ワークジャケット+ヘンリーネック
パンツ
ペインター/太めのチノ
足元
ワークブーツ
今取り入れるなら
上も下もゆったり。袖口と裾で輪郭を作る。
STYLE 14 / 1940s

ズート・スーツ

長い上着と極端なパンツの形を観察する。

上半身
長丈で肩幅のあるジャケット
パンツ
腰回りが太く裾が細いパンツ
足元
ボリュームのある革靴
今取り入れるなら
独自の文化的背景を持つ装い。丈と量感が鍵。

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1940–1949

目次へ戻る ↑
1950s

若者の服が、主役になる

Tシャツやジーンズが自己表現へ。端正なアイビーと、革・デニムを使う反抗的な装いが並び立つ。

エルヴィスが短い黒い上着、ボーダー、黒いパンツ、革靴で踊る全身姿。
映画の宣伝写真 / 1957エルヴィス・プレスリー『監獄ロック』

短い上着と高い腰位置で脚を長く見せる。ボーダーと白いソックスを、黒いパンツと靴が引き締める。日常着の記録ではなく映画の衣装。

Metro-Goldwyn-Mayer, Inc. / Wikimedia Commons・原典 / Public domain
画像はトリミングせず表示。
STYLE 15 / 1950s

グリーサー

小さな上半身と、まっすぐなデニムの対比。

上半身
白Tシャツ+レザージャケット
パンツ
ストレートジーンズ
足元
エンジニアブーツ
今取り入れるなら
革の着丈は短め。裾の折り返しは厚くしすぎない。
STYLE 16 / 1950s

アイビールック

米国の学生服の端正さを、自然な肩で表す。

上半身
紺ブレザー+ボタンダウン
パンツ
チノ/グレートラウザーズ
足元
ペニーローファー
今取り入れるなら
袖・裾をすっきりさせ、ソックスまで整える。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗
STYLE 17 / 1950s

ロカビリー

襟元とパンツの輪郭にリズムを作る。

上半身
開襟シャツ/短いブルゾン
パンツ
腰回りに余裕のある細裾パンツ
足元
ローファー/クリーパー
今取り入れるなら
柄は上に置き、パンツを無地で締める。
STYLE 18 / 1950s

ウエスタン

シャツの切り替えとブーツの線をつなぐ。

上半身
ウエスタンシャツ+デニムジャケット
パンツ
ストレート/軽いブーツカット
足元
ウエスタンブーツ
今取り入れるなら
パンツの裾をブーツにかぶせ、縦線を途切れさせない。
STYLE 19 / 1950s

アメリカントラッド

英国由来の服を、米国らしい自然な肩と着やすさで整える。アイビーを含む、より広い伝統的な装い。

上半身
ナチュラルショルダーの紺ブレザー+シャツ
パンツ
グレースラックス/チノ
足元
ローファー/外羽根の革靴
今取り入れるなら
英国調より肩を柔らかく見せ、ジャケットとパンツの境目を自然につなぐ。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1950–1959

目次へ戻る ↑
1960s

細い線、そして色彩

ロンドンのモッズ、米国のアイビー、パリのカジュアル。後半にはタートルネックや色柄の強い服も広がり、男性の装いが多様になる。

ビートルズの4人とエド・サリヴァンがスーツで並ぶ全身写真。
当時の写真 / 1964ビートルズとエド・サリヴァン

ビートルズのスーツは、細いタイからパンツ、ブーツへ縦の線が続く。中央のエド・サリヴァンと、裾の形や足元を見比べる。

CBS Television / Wikimedia Commons・原典 / Public domain
画像はトリミングせず表示。
明るいダブルのジャケット、黒いタートル、黒いパンツとブーツを着た男性モデル。
当時の写真 / 1968ダブルのジャケットとタートル

明るい上着と、黒でつないだ首元・パンツ・靴。テーラードを使いながら、シャツとタイとは違う全身の見え方を作っている。

Anefo / Wikimedia Commons・原典 / CC0
画像はトリミングせず表示。
STYLE 20 / 1960s

モッズ

細いラペルとすっきりした裾で縦長に見せる。

上半身
細身のスーツ+シャツ+細いタイ
パンツ
細めで折り返しの少ないパンツ
足元
チェルシーブーツ
今取り入れるなら
上着とパンツを同じ細さでそろえる。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗
STYLE 21 / 1960s

ビートニク

黒い服と簡潔な線で、都会的な装いを作る。

上半身
黒いタートル/クルーネック
パンツ
細めの黒パンツ
足元
ローファー/簡潔な短靴
今取り入れるなら
上下の色をそろえ、襟元や手首に余白を残す。
STYLE 22 / 1960s

ハリントン・カジュアル

短いブルゾンを、端正なパンツと合わせる。

上半身
ハリントン+ポロ/無地T
パンツ
チノ/細めのウールパンツ
足元
スニーカー/ローファー
今取り入れるなら
リブの腰位置と、パンツの股上を合わせる。
STYLE 23 / 1960s

ピーコック/タートル

襟元を変えるだけで、スーツの印象を更新。

上半身
タートル+ダブルのジャケット
パンツ
細身から軽いフレアのパンツ
足元
細いシルエットのブーツ
今取り入れるなら
胸元は簡潔に、色か素材を一点だけ強くする。
STYLE 24 / 1960s

フレンチカジュアル

フランスの日常着や映画から考える、簡潔で気負わない着方。特定の一時期だけの流行ではない。

上半身
ボーダー/薄手ニット+短丈ブルゾン
パンツ
ストレートのチノ/ウールパンツ
足元
ローファー/簡潔なスニーカー
今取り入れるなら
紺、白、ベージュを軸に、上着は短く。小物より襟元とパンツ丈で軽さを作る。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1960–1969

目次へ戻る ↑
1970s

裾が広がり、個性が立つ

フレア、長い髪、装飾的なステージ衣装。後半のパンクも含め、音楽と服の関係が全身の輪郭を大きく変えた。

ジ・アンダートーンズのメンバーが屋外に並ぶ。上着、パンツ、靴の組み合わせ。
当時のバンド写真 / 1979年撮影ジ・アンダートーンズのストリート感

革や薄いジャケットと、ストレートから裾広がりのパンツ。上着だけを抜き出さず、メンバーごとにパンツ幅と靴を比較する。写真は1980年の新聞掲載。

Larry Doherty / Wikimedia Commons・原典 / Public domain
画像はトリミングせず表示。
1972年、ルート66沿いに立つ男性。白いタンクトップ、装飾したデニム、裸足まで写る全身。犬を抱えている。
当時の写真 / 1972年5月手を加えたデニムを主役に、1972年

米国公文書館のDOCUMERICA資料。柄の入ったデニムと無地の上半身、その面積の関係を見る。

Charles O’Rear / U.S. National Archives / Wikimedia Commons・原典 / Public domain
縦長画像をトリミングせず表示。
STYLE 25 / 1970s

ヒッピースタイル

1960年代後半〜1970年代前半

自然素材、手仕事の装飾、自由な重ね着。1960年代後半から1970年代前半には、ジーンズに刺繍や別布を加える着こなしが広がった。写真は1972年の米国公文書館の記録。白いタンクトップと装飾したデニムを組み合わせ、パンツそのものを個人の表現にしている。

上半身
写真は白いタンクトップ。柄シャツやスエードベストも代表的
パンツ
刺繍・パッチワークなど、手を加えたデニム/フレアジーンズ
足元
写真は裸足。現在取り入れるならサンダル/スエードブーツ
全身の見どころ
写真では上半身をコンパクトにし、脚に沿うデニムの装飾へ視線を集めている。フレア型を選ぶ場合は、膝下の広がりと靴のボリュームを合わせる。
今取り入れるなら
ベスト・柄シャツ・フレアを全部そろえず、フレアジーンズと無地シャツから始める。裾は靴の甲に軽く触れる長さに。
著名人の参照例
ジミ・ヘンドリックス。柄シャツや装飾を重ねる着こなしを参照。掲載写真の人物とは別の参照例。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

Levi Strauss & Co.:ベルボトムの歴史 ↗

STYLE 26 / 1970s

グラム/フレア

高い腰位置から足先まで、大きな線を作る。

上半身
細身のトップス/光沢のある上着
パンツ
裾の広いフレアパンツ
足元
ヒールのあるブーツ
今取り入れるなら
強い服は、上下を同色にすると形が伝わる。
STYLE 27 / 1970s

ミリタリー・カジュアル

実用品を自由な日常着として組み合わせる。

上半身
フィールドジャケット+Tシャツ
パンツ
デニム/カーゴパンツ
足元
スニーカー/ブーツ
今取り入れるなら
大きな上着を選ぶときは袖や裾を整える。
STYLE 28 / 1970s

パンク

短丈、細い脚線、重い靴を組み合わせる。

上半身
ライダース+プリントT
パンツ
細身のデニム/チェックパンツ
足元
編み上げブーツ
今取り入れるなら
装飾は一点ずつ。足元の重量で全身を支える。
光沢のある金色の開襟シャツ、白いフレアパンツ、ヒールブーツでポーズを取る男性の全身。後年に撮影されたディスコ風の着こなし。
後年のディスコ再現写真光沢シャツと、裾の広い白いパンツ

当時の記録写真ではなく、後年に実際に撮影されたディスコ風の着こなし例です。

Jaycee300s / Pexels・原典 / Pexels License
縦長画像をトリミングせず表示。
STYLE 29 / 1970s

ディスコスタイル/ディスコ・スーツ

1970年代後半

ダンスフロアの光を拾うシャツ、開いた胸元、高い腰位置。ウエストをすっきり見せ、パンツの裾を広げて脚の動きを強調する。ヒッピーとフレアは共通しても、ディスコでは光沢やドレス感が主役になる。

上半身
大きな開襟シャツ/ウエストを絞ったジャケット
パンツ
高い腰位置から広がるフレアトラウザーズ
足元
ヒールのあるブーツ/革靴
全身の見どころ
肩と胸に視線を集め、腰で一度絞り、裾で再び広げる。写真の金色シャツと白いパンツは、その上下の対比が分かる後年の再現例。
今取り入れるなら
光沢シャツかフレアのどちらかを一点。シャツをタックインし、靴まで途切れずつながるラインを作る。
著名人の参照例
ジョン・トラヴォルタの『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)。白いスーツとフレアの組み合わせを映画で確認。写真は映画の衣装や本人ではありません。

FIT:1970年代のメンズウェア ↗

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1970–1979

目次へ戻る ↑
1980s

肩とボリュームの時代

大きな肩のスーツ、黒を重ねる装い、スポーツウェア。単品の新しさだけでなく、全身のボリュームが印象を決める。

青いシャツ、黒いパンツ、白いソックスと黒い靴で踊るマイケル・ジャクソン。
ステージ写真 / 1988マイケル・ジャクソンの足元

青い上半身、黒い脚線、白いソックスで視線を足元へ。ステージ衣装の例として、シャツの動きとパンツの丈が作るコントラストを見る。

Drew H. Cohen / Wikimedia Commons・原典 / CC BY-SA 4.0
画像はトリミングせず表示。
RISD Museum所蔵、松田光弘による1986年頃のグレーのスーツ。マネキン展示を肩からパンツの裾まで撮影した実写。
当時の服を撮影した博物館資料 / 2013年撮影松田光弘のスーツ、1986年頃

1986年頃の実物を、2013年に撮影した展示写真。マネキン展示のため、靴のコーディネートは含まれません。

Staff photographer, RISD Museum / Wikimedia Commons・原典 / CC0 1.0
縦長画像をトリミングせず表示。
STYLE 30 / 1980s

肩パッドとビッグショルダー

1980年代、とくに後半

肩パッドで肩先を立たせ、胸を広く、腰を相対的に細く見せるのが1980年代を象徴する作り方。写真は松田光弘が手がけた1986年頃の実物スーツ。シングルの前合わせでも、広い肩、絞った胴、量感のあるパンツという当時の輪郭を読み取れる。

上半身
肩を構築的に見せるジャケット。シングル/ダブルの両方
パンツ
ハイウエスト、タック入りで腰・腿にゆとりのあるパンツ
足元
展示には靴なし。着こなしでは黒の革靴/ローファー
全身の見どころ
肩幅 → 絞った腰 → 余裕のある腿 → 細くなる裾、という輪郭。展示写真では上着とパンツのバランスを見る。2020年代の全身をゆるく包むワイドとは、肩の構築性と腰の絞りが違う。
今取り入れるなら
ジャケットだけを大きくせず、タックパンツで下半身の量感を合わせる。肩の張りと裾の長さを整えると、過度な仮装感を抑えられる。
著名人の参照例
松田光弘:写真のスーツのデザイナー。映画ではマイケル・ダグラスの『ウォール街』(1987年)も、当時のビジネス服の参照になる。

FIT:1980年代のメンズウェア ↗ / RISD Museum:松田光弘、1986年頃のスーツ ↗

STYLE 31 / 1980s

リラックス・スーツ

柔らかい上着と太いパンツで余裕を出す。

上半身
ゆったりしたジャケット+薄手T
パンツ
タック入りの太いパンツ
足元
ローファー
今取り入れるなら
肩だけを大きくせず、パンツにも幅を持たせる。
STYLE 32 / 1980s

アヴァンギャルド/ブラック

黒の濃淡と布の落ち方で立体感を作る。

上半身
長めの黒い上着+黒シャツ
パンツ
ゆったりした黒パンツ
足元
黒の革靴
今取り入れるなら
素材を変え、同色でも輪郭を埋もれさせない。
STYLE 33 / 1980s

ヒップホップ・スポーツ

トラックスーツを帽子とスニーカーまでつなぐ。

上半身
トラックジャケット/スウェット
パンツ
同系色のトラックパンツ
足元
ローテク・スニーカー
今取り入れるなら
上下の連続感を保ち、靴と帽子にアクセント。
STYLE 34 / 1980s

プレッピースタイル

伝統服を色と重ね着で軽くする。

上半身
紺ブレザー/ラグビーシャツ
パンツ
チノ/コーデュロイ
足元
ローファー/デッキシューズ
今取り入れるなら
重ね着は襟と裾を少しだけ見せる。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1980–1989

目次へ戻る ↑
1990s

気取らなさが、スタイルになる

音楽、古着、スポーツの服が街に混ざる。グランジの重ね着と、ヒップホップの大きなサイズ、ミニマルな細い線が共存した。

STYLE 35 / 1990s

グランジ/カート・コバーン

1990年代前半 — MUSIC & EVERYDAY CLOTHES

1990年代前半、ニルヴァーナなどの音楽とともに広がったグランジ。大きめのネルシャツやカーディガン、着古したデニム、キャンバススニーカーが代表的な組み合わせ。カート・コバーンは、その気取らない着こなしを象徴する人物の一人です。

1992年のMTV Video Music Awardsで演奏するカート・コバーン。明るい総柄の長袖シャツと青いデニムが見える。足元は写っていない。
当時の実写 / 1992年9月9日カート・コバーンの、力の抜けた柄シャツ

MTV Video Music Awardsでの演奏風景。シャツのゆとりとデニムの組み合わせを見る人物資料です。この写真には足元は写っていません。

P.B. Rage / Nirvana around 1992 (high quality) (cropped1) — Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0
出典で公開されている縦位置の切り抜き版を使用。追加の画像加工なし。
白いTシャツ、腰に巻いた赤黒のチェックシャツ、細身の黒いパンツ、黒いハイカットスニーカーを合わせた男性の全身。肩に黒いジャケットを掛けている。2022年撮影。
現代の着こなし例 / 2022年7月4日撮影腰巻きシャツから、スニーカーまで

チェックシャツを腰に巻き、白いTシャツと黒いパンツ、ハイカットスニーカーを合わせた全身例。カート本人や1990年代の記録写真ではなく、現代の細身のアレンジです。

Kuiyibo Campos / Pexels・写真の出典 / Pexels License
縦長画像をトリミングせず表示。
グランジの基本
上半身
ゆとりのあるネルシャツ/カーディガン+Tシャツ
パンツ
色落ちや擦れのあるストレートデニム
足元
キャンバススニーカー/編み上げブーツ
カートの写真で見るポイント
明るい柄シャツの肩と袖に余裕を残し、デニムと合わせる。柄や古着らしい風合いを、普段の服として自然に着る感覚を参考に。
全身の見どころ
現代の参考写真では、腰に巻いたシャツが上下をつなぎ、裾の動きと赤いチェックがアクセントになる。黒いパンツと黒い靴を続けることで、腰回りに量感があっても脚の線をすっきり見せている。
90年代らしく取り入れるなら
細身の黒いパンツを、少しゆとりのある色落ちデニムに替える。上着は肩を張らず、Tシャツやニットの裾を重ね、靴はキャンバススニーカーで軽くまとめる。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

年代背景:FIT Fashion History Timeline / 1990–1999 ↗

STYLE 36 / 1990s

バギー・ヒップホップ

大きなトップスと、さらに太いパンツ。

上半身
オーバーサイズT/スポーツジャージ
パンツ
バギージーンズ
足元
厚みのあるスニーカー
今取り入れるなら
上下の幅を合わせ、裾を踏まない長さに調整。
STYLE 37 / 1990s

ミニマル

色と装飾を減らし、直線をきれいに見せる。

上半身
無地ニット/シンプルなジャケット
パンツ
ストレートのスラックス
足元
簡潔な革靴/スニーカー
今取り入れるなら
黒・白・グレーを軸に、着丈をそろえる。
STYLE 38 / 1990s

アメリカン・アウトドア/古着

デニム、ワーク、アウトドアを組み合わせる。

上半身
デニムジャケット/フリース+T
パンツ
色落ちデニム/チノ
足元
ワークブーツ/スニーカー
今取り入れるなら
古着の大きさを生かし、靴で重さを調整。
STYLE 39 / 1990s

ブリットポップ

英国のモッズ、フットボール、アウトドアが交わるカジュアル。

上半身
パーカ/トラックジャケット+ポロ
パンツ
ストレートデニム/コーデュロイ
足元
スニーカー/スエード靴
今取り入れるなら
上着に余裕を残し、パンツは素直なストレート。襟元とスニーカーで軽くする。

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 1990–1999

目次へ戻る ↑
2000s

細身と、ストリートが並ぶ

ロック由来の細いスーツと、大きなスポーツウェア。その間に、ワークや英国定番の服を見直す流れも見えてくる。

キャップ、柄の上着、ゆったり低い位置ではいたデニム、白いスニーカーの後ろ姿。
後年の着こなし例 / 2010大きなパンツとスニーカー

2000年代のストリートを考えるための、2010年撮影の参照例。上着から白いインナーを見せ、大きなデニムをスニーカーで受け止める。背面から全身の量感を見る。

ZoAmichi Kai / Wikimedia Commons・原典 / CC BY 2.0
画像はトリミングせず表示。
STYLE 40 / 2000s

スキニー・ロック

縦方向の細い輪郭を徹底する。

上半身
細身ジャケット+T/細いタイ
パンツ
スキニーデニム
足元
細いブーツ/薄いスニーカー
今取り入れるなら
上着も短めに。足元の厚さを抑える。
STYLE 41 / 2000s

ヘリテージ・ワーク

使い込む服を、素材の質感から選ぶ。

上半身
ワークコート/ワックスジャケット
パンツ
濃色デニム/チノ
足元
レザーブーツ
今取り入れるなら
上着とパンツの色を離し、素材を見せる。
STYLE 42 / 2000s

プレッピー・リバイバル

シャツ、ポロ、ブレザーを軽快に組む。

上半身
ポロ/シャツ+ブレザー
パンツ
細めのチノ
足元
ローファー/デッキシューズ
今取り入れるなら
襟元を主役にして、パンツの裾をすっきり。
STYLE 43 / 2000s

ストリート・スポーツ

大きなロゴや色を全身の量感で受け止める。

上半身
大きめのT/トラックジャケット
パンツ
バギーデニム/長いショーツ
足元
バスケットボール系スニーカー
今取り入れるなら
帽子・上着・靴のうち二点の色をそろえる。
STYLE 44 / 2000s

Y2K

1990年代末〜2000年代初頭の未来感、テクニカル素材、ポップやヒップホップの要素をまとめて見る。

上半身
ナイロンブルゾン/タイトなT/ロゴトップス
パンツ
カーゴ/バギーデニム
足元
厚みのあるスニーカー
今取り入れるなら
細いトップスと太いパンツ、または上下のスポーツ感を合わせる。シルバー小物は少量で。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 2000–2009

目次へ戻る ↑
2010s

定番を、組み替える

普通の服を丁寧に着る方向と、スポーツやストリートを強く押し出す方向。仕立ての良いジャケットを私服へ取り入れる着こなしも。

紫のシャツと上着、青緑のパンツ、明るいスニーカーを合わせた男性モデルの全身。
ランウェイ写真 / 2016色を使っても、全身はシンプルに

Stanley Carrollのメンズウェア。上着とシャツの同系色を、青緑のパンツで切り替える。裾を長く余らせず、軽いスニーカーまでつなぐ。

IQRemix from Canada / Wikimedia Commons・原典 / CC BY-SA 2.0
画像はトリミングせず表示。
STYLE 45 / 2010s

ノームコア

無地の定番を、サイズで成立させる。

上半身
無地T/スウェット/普通のシャツ
パンツ
ストレートデニム
足元
シンプルなスニーカー
今取り入れるなら
肩と裾を整え、過剰に細くも大きくもしない。
今のコーデ例を見る(WEAR)↗
STYLE 46 / 2010s

ストリート×ラグジュアリー

フーディーと上質なアウターを重ねる。

上半身
フーディー+コート
パンツ
テーパードパンツ/デニム
足元
存在感のあるスニーカー
今取り入れるなら
フード周りと足元に量感を配る。
STYLE 47 / 2010s

アスレジャー

運動着の軽さを、日常に持ち込む。

上半身
薄いブルゾン/スウェット
パンツ
ジョガーパンツ
足元
ランニング系スニーカー
今取り入れるなら
細い裾で靴を見せ、上は少しゆとりを残す。
STYLE 48 / 2010s

クラシック・ドレスミックス

テーラードを柔らかな素材や軽い靴で楽しむ。

上半身
柔らかいジャケット+シャツ
パンツ
コットン/ウールトラウザーズ
足元
ローファー/スエード靴
今取り入れるなら
肩・腰・裾を整え、色数を絞る。

年代背景の参考:FIT Fashion History Timeline / 2010–2019

目次へ戻る ↑
2020s

広いパンツと、自由な組み合わせ

ここでは2020年代前半から見られる着方を整理する。昔の服をそのまま再現せず、太さ、丈、素材を現在の生活に合わせて組み直す。

クリーム色に青い襟と裾のブルゾン、黒いパンツ、黒いレースアップ靴を着用した男性の全身。
パリ・ファッションウィーク / 2023短丈ブルゾンと、端正なパンツ

カサブランカの2023年秋冬ショー会場でのMassinissa of the Rif。上着のボリュームを、細めのパンツと黒い革靴で整える。古典的な短丈アウターを色と素材で更新する、現代の一例。

Unknown / Wikimedia Commons・原典 / CC BY-SA 4.0
画像はトリミングせず表示。
大きな青緑のジャケット、白いワイドパンツ、黒い靴を合わせた男性モデルの全身。2023年撮影のオーバーサイズの着こなし。
現代の着こなし写真 / 2023ジャケットもパンツも、大きく着る

2023年6月撮影。ジャケットとパンツの両方に幅を出した現代の実写例。

George Issack / Pexels・原典 / Pexels License
縦長画像をトリミングせず表示。
STYLE 49 / 2020s

ワイド・テーラリング

2020年代の着こなし例

ジャケットの身幅、袖、パンツまで余裕を持たせる。肩を大きく見せるだけでなく、全身に空間を作る着方。写真は2023年の大胆なオーバーサイズ表現で、青緑の上着と白いパンツの面積を見比べられる。

上半身
大きめのジャケット+シャツ/薄手のTシャツ
パンツ
腿から裾まで幅のあるストレート/タックパンツ
足元
ローファー/シンプルなスニーカー
全身の見どころ
肩と腰を強く絞る80年代のパワースーツに対し、胴と脚をゆるくつないで見せる。大きな服でも首元・手首・靴先が見えると輪郭がぼやけにくい。
今取り入れるなら
初めは同系色の上下で、ジャケットかパンツのどちらかを少し広めに。裾は床を引きずらず、靴に軽く乗る程度に整える。

写真の原典:George Issack、2023年 ↗

STYLE 50 / 2020s

ゴープコア

アウトドアの機能服を街で使う。

上半身
シェル/フリース
パンツ
ナイロンパンツ/カーゴ
足元
トレイル系スニーカー
今取り入れるなら
全身を同じ色にせず、素材の違いを見せる。
STYLE 51 / 2020s

ヴィンテージ・ミックス

古い服を一点、現代的な輪郭に入れる。

上半身
古着の短丈ブルゾン/ワークコート
パンツ
ワイドデニム/スラックス
足元
ローファー/スニーカー
今取り入れるなら
年代をそろえず、上着とパンツの量感を合わせる。
STYLE 52 / 2020s

フレアと自由な色使い

男性の装いにも、色や曲線を大胆に使う。

上半身
身体に沿うシャツ/短いジャケット
パンツ
ハイウエストのフレア
足元
ヒールのあるブーツ/細身の靴
今取り入れるなら
腰を高く見せ、足先へ続くラインを強調する。
STYLE 53 / 2020s

Y2Kリバイバル

2000年前後の服を、2020年代のサイズ感で組み直す。オリジナルの流行と現在の再解釈を区別する。

上半身
短丈のナイロンアウター/コンパクトなT
パンツ
ワイドカーゴ/ウォッシュドデニム
足元
ランニング系/厚底スニーカー
今取り入れるなら
短い上半身と大きなパンツの対比を強調。裾は靴に軽く乗る長さに整える。
ゆったりした白いシャツとTシャツ、淡色の太いパンツ、スニーカーを合わせた男性の全身。2023年撮影。
現代の着こなし写真 / 2023淡い色でつなぐ、ゆるやかな全身

2023年8月撮影。シャツとパンツを淡い色でつないだ現代の実写例。

Wolrider YURTSEVEN / Pexels・原典 / Pexels License
縦長画像をトリミングせず表示。
STYLE 54 / 2020s

ワイドシルエットのカジュアル

2020年代の着こなし例

ゆったりしたシャツやTシャツに、太めのパンツを合わせる。スーツのような肩の構築性より、素材の落ち方と丈の関係を楽しむ。写真は2023年撮影。淡い色をつなぐことで、上下に幅があっても軽く見える。

上半身
身幅に余裕のあるシャツ+無地Tシャツ
パンツ
腰から裾までゆとりのあるワイドパンツ
足元
薄めのスニーカー/ローファー
全身の見どころ
身体から離れた上着と、まっすぐ落ちるパンツを一続きに見る。袖を軽く上げ、足元を見せると、リラックスした服にも締まりが出る。
今取り入れるなら
太いパンツに短めの上着を合わせると腰位置が見えやすい。長めのシャツなら前を開け、内側のTシャツで縦の線を作る。

写真の原典:Wolrider YURTSEVEN、2023年 ↗

目次へ戻る ↑